清美の青い芥子 6月17日
赤、青、黄色は、三大原色といい、この三色があれば、どんな色でもできる。
花は、この三色のうち、二色しかないのが普通で、芥子には赤と黄色があるから、青い芥子の花は無いと言われていた。
その花が見つかったのは偶然だった。
ヒマラヤの奥地、後に「花の谷」と呼ばれるそこの、十日に一度ほどしか晴れない霧が晴れた時、隊員の目に入った青い花。
青い色は、高山の冷涼な気候と、強い紫外線が作ったと言われ、下界へ降りれば、その色を保てない。
まさに「幻の青い芥子」 神々の膝元、天上の花。
下界へ降りた空色の花 |
蕾 |
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青い花びらが散る |
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雌しべが大きくなっているけれど、 種は出来にくいようだ。 |
育成地はこんな感じ | |
上の写真の左側、来年咲く予定の苗が待機中 種類にも寄るが、普通は、一株あたり、2千円前後 この苗だけで、300株ほどらしいが、中々半分残らないそうだ。 どちらにせよ、とても個人で買えるような数じゃない。 |
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もちろん(?)ワンコブ付き 暑い時期のドライブ、知らないところで置き去りにされちゃ溜まらないと、 始終気を張ったアナはクタクタ、運転手もヘロヘロ。 |
高山植物の住む場所は、厳しい環境なので、小型化しざるを得ない。
テレビで見た現地の花は、低い株に、葉も数えるほとで、伸びた茎から、一つか二つの花が咲いている程度。
花の谷は、滅多に雨の降らない地域、そこに住む植物達は、その地を覆う霧から水分を摂って生きているのだそうだ。
時が経ち、苗育成技術の進歩で、青い芥子は、一般人にも手の届くものにはなったが、下界へ降りると、高山植物は大型化してしまう。
高温多湿の日本では、手に入れた苗から花は咲いても、夏越しが難しい。
なるべく近い環境なら、それなりにはなる。
知る人ぞ知る、北海道の幌延町の青い芥子、長野県、そして地元「清美町」
育成地は、霜除けの寒冷裟で覆ってあるので薄暗い。
陽射しが弱くなると、日除けが取られた。
空模様を見ながら、臨機応変に調節しているのだそうだ。
花時は梅雨時、これでは腐ってしまうから、日除けは雨除けも兼ねているのだろう。
芥子にしては、うつむき加減に咲く花。
いつもより背が高くなってしまったらしく、訪れる人が撮ることも考慮して、花が下を向かぬよう、日毎、支柱に縛りなおしているのだそうだ。
委託とはいえ、痒いところに手の届くような世話は、本気でなくては出来ない。
この花も、恐らく、今年で見納めだろう。
今年春の合併で、清美村は、高山市 清美町となった
村おこし目的で始まった、この試験的な委託栽培も、年を重ね、試行錯誤でようやくここまできたが、この春の合併で、役所の管轄は高山市となり、来年の見通しは立っていないそうだ。
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