プチ医学のページ

 直腸潰瘍について

 唐突だが、私は、あまり、カラダが丈夫ではない。
よく、脂ぎったスケベオヤジとかが、イヤらしい顔をしながら言うだろう?
 己を全く顧みず、「尻の大きい女は、安産型だ」
…・とかゆー、その一言で、その人の全人格を軽蔑してやりたくなるようなセリフを。

 何かで、そういうセリフを聞く度、「スケベ野郎、○ね!」とか思っていたが、あれは、満更、戯言でも無いらしい。
「骨盤が発達している女は、骨盤内の臓器も発達しているから、カラダが丈夫い。
だから、子供をボコボコ産める」ということなのだそうだ。
 
 そういう意味では、「私、脱ぐとスゴイんです」ボディ。
見た人はビックリの、骨盤の張りゼロ、ヒップ84センチ、下着はSサイズの私は、不健康体そのもののである。

 
 子供の頃、学校で流行り始めた感染系の病気には、いの一番に掛かっていたし、
風邪で学校を2週間近くも休んだことも何回かあり、秋口に風邪をひけば、春まで咳が残るのが普通。
 
 自慢にもならないが、中学の時など、登校拒否を疑ったらしい担任の先生が、家まで見に来たこともあった。
まあ、確かに、何でも一括りにする学校は、好きではなかったけれど、私の世代では、不登校なんて選択は無かった。

 「蛙の子は蛙」というが、丈夫でない親からは、フツー、丈夫な子供は生まれない。 
父親方から、気管と腸の弱さを貰っているらしく、生まれつき、それらの内臓が弱い。
このところ、丸二年もの間、喉の違和感と咳につきまわれているのは、元々弱いところへきたということだろう。

 
 ちなみに、妊娠するかどうかは、試したことが無いから、私も知らない。
自分の血統も嫌いだし、時間と健康(じゃないけれど)を引き換えにしてまで、子供を欲しいと思ったことは無い。
…と言うか、そう思わせるような男に出合ったことも無いし、
「(どんな状況であれ)結婚したら子供を産むのが当然」などという、妙な意識も持ち合わせていない。
 
 どちらにせよ、自分で自分を拘束するようなヘマ(妊娠)はしない。
人に押し付けなくとも、産みたい人は勝手に産んで、キチンと育てればいいことだ。
 まあ、相手が産んで育てるならば、私の知ったこっちゃ無いが、今の医学と人間の体を前提にすると、それは無理な話だ。


  なまじ不健康な分、ある程度の薬の知識も自然に付いた。
「そんなに酷くないから、エフェドリンでいいわ」とか、
「効かないから、コデインのにして」とか、
勝手に指示を出して薬を処方して貰ったりもする。
 
病院関係というのは、薬の飲み合わせや、食事との食べ合わせなど、
こちらから聞かない限り、教えちゃくれないと思った方がいい。
自衛としても、何の為のどういう作用の薬を飲んでいるかくらいは、判るようになっておいた方がいいだろう。 


 一般的なモノでは、抗生物質と乳製品を同時に摂ると、薬の効きが悪くなる。
頭痛薬は、糖分と摂ると効かない。
 大概の薬は、空腹時に飲むのが、一番効き目が現われやすいが、その分、胃が悪くなる。
咳止めも、エフェドリンは食後でOKだけれど、コデインの入ったものは、食間でないと効きが悪いので、家に居ない人は、中々飲みにくい。

腸の検査

  大人になってからは、咳が酷くなることは少なくなり、やれやれと思っていた。
けれど、結婚を迎えた頃、じくじくとした腹痛と、ジャムのような下血が始まった。
 癌の疑いもあったので、検査をすることになったが、検査は、とてもハードだ。


 前日から絶食、と言っても、朝昼は、病院指定の、極薄めのレトルトのお粥、夕方はレトルトのスープだけ、寝る前に「ヒマシ油」という下剤を飲むのだが、これが、250ccほどもあり、激マズ! 
 うえーっ!と、きそうなそれを、キンキンに冷やして味を判らなくしておいて、一気に飲む。

 翌日、午前中から病院入り、500ccの浣腸を(多分、生理食塩水)30分置きに打ち、腸の中を洗う。
これが、中々キレイにならなくて、計6回ほどで終わったけれど、この時は、結局、やりなおしとなった。
 しかも、何度かの浣腸後に、看護婦に、トイレの後を確認されるのだ。
(どのくらい汚れが残っているか)


 そして、レントゲン室へ移動、筋緩弛剤(多分)を2本打たれるのだが、これが筋肉注射なので、とても痛い。
検査着の下に、男用のラクダの股引の前側を後ろ向きにして履く。
 
 注射には、多少麻酔も入っているのか、ぼーっとして、筋肉が緩んできた頃に、台に上げられ、尻側の「開き」部分からカメラを入れられるのだが、周りは、同年代の男技師、医師二人、ほとんど「まな板の上の鯉」である。
 しかも、カメラは以外と太い! 
 
 当時は、一応、嫁入り前、前は処女じゃなくとも、後ろは、まだ処女だ。
(ロコツだけれど、カマトトよりはマシだね)

 いてーっ!とか思っていると、グイグイと入れられ、
「ただ今、30センチ・・・」とか聞こえる。
そこまでやりながら、「腸に、まだ便が残っていて、カメラが効かないからやりなおし。今日は終わりだから、休んで帰って」

 うげっ!!・・とか思いながら、看護婦に連れられ、フラフラと歩き、診察室のベッドに寝て、意識が無くなった。
「この子、まだ目覚めないよ」とか話す看護婦の声に目覚めたのは夕方近く。


 「あまり検査はやりたくないんだけどな」
(だったら、しないでくれよ。検査代高いし)
 カラダに負担が掛かるので、次回の検査は二週間後だという。
しかも、検査の刺激とストレスで、一気に病巣が広がってしまうこともアリという。
 
 そうして、また前日からの絶食・・・以後、一度目と同文。

 二回目は、下からバリウムを入れての検査らしい。
「マズイ」と評判の、バリウムの味が判らずに済んだことは、幸運なのだろうか。
 バリウムが入るヘンな感触の後、腸内に行き渡らせてから検査が始まる。
「ここらへん、写ってない」とか言いながら、技師だかが、私の腹を触ると、ウニウニと腸が動くのが、傍のモニターに写る。
・・・キモっ。 そう、私は「自分の腸を見た女」である。


 で、病巣は、直腸周辺で、「潰瘍状に荒れている」程度だったらしいが、検査する頃は、一月後に結婚を控え、仕事もやめて、少し治まった頃だったから、ピークは、もっと酷かったと思う。
また、夕方近くまで目覚めずに、フラフラしながら帰った。


 ちなみに、潰瘍と言っても、そう喜んじゃいられない。
腸などは一部を切り取っても平気だが、私のように直腸とか、出口に近いところは、切って繋ぐ余裕が無いので、悪くすると、人工肛門になってしまうのだ。
 なんにせよ、腸の検査はキツイ、技師が上手なら、胃カメラの方が楽かもしれない。

 元が神経性の病気なので、何かでストレスが掛かると、一気に進行してしまうこともあり、その場合、入院して、絶食状態で治すのだそうだ。
ちなみに薬は、主にステロイド剤なので、長期の服用で、太るという副作用もあるらしい。


 といっても、精神的なストレスが原因でもあるので、そもそも、薬なんて、あまり効かない。
肉体、精神的ストレス→発症→腹が痛いから疲れる→ストレス→余計に酷くなる…・という悪循環。

「イライラするのは良くない」とか言われても、元々、神経質な人のかかる病気なので、そういう人を捕まえて、「気にするな」というのが無理である。  
 
「この病気は、治りにくいからねぇ・・」と、言われてはいた。
発症から十年ほど経った頃、薬も効かなくなって、タマタマ読んだ、「ビール酵母は、ストレス、潰瘍性の病気に効果がある」のを、藁をも掴む気で試したら、その時以来、治まったのである。
 「鰯の頭も信心から」のフラシーボ効果なのか、本当に効くのかは謎だ。

 そして、数年が過ぎ、再発は、05年の初夏の頃だ。
数日前、アレっ?と思っちゃいたけど、やっぱり再発してしまったらしい。
直腸潰瘍だ。


 腹が、ジクジクと痛いので、トイレへ行くと、出るのは、粘膜と血ばかり。
しかも、それが夕方から朝に掛けてなので、長時間寝ても熟睡できず、起きるとゲッソリ。
 季節の変わり目には発症しやすいし、プラス、風邪とかがストレスになったんだな。
一昨日夜の症状に、これはマズイ!と、慌ててビール酵母を注文したけれど、サプリは補助食品であり、薬ほどの効果はない。  

 寝入ってから目覚めるを繰り返すのは、歩くのもフラついてキツい。
面倒臭いので、ピークの時は、明け方まで起きてることが多かった。
当然、カラダにいいわきゃない。


 調べてみたら、抗生剤で発症することもあるらしい。
やっぱ、風邪が長引いたからかな。 
何度も風邪引いて、抗生物質打ったし、免疫が落ちているのは、自分でも判っている。
 
 主食は、お粥、カロリーメイトの缶タイプ、○カリ○エット・・・
食欲はあるのに、消化の悪い繊維質の多いものはダメ、動物性のたんぱく質はダメって、何食えっちゅーんじゃ!!
 タダでさえ、微熱で偏食なのに。

 また恐怖の夜が来た。 
これで大量出血とかしたら、強制的に、ブチ込まれるんだろうな。
 どうでもいいけど、同じ病気でも、吐血なら、薄幸の不治の病系の画になりがちなのに、下血って・・・
まあ、下血自体はどうでもいいけれど、あの、ジクジクとした、しつこい腹痛がイヤだ。


 病院は、診察、検査をしないと、薬はくれない。
所詮は商売だ。 
検査は、病院にとって、いい収入源である。
 けれど、前述したように、検査自体が引き金になりかねないのと、まあ、自分のカラダってことで解かっているので、いつもの診療所で、無理やり薬を出して貰ったが、私の記憶にあるモノとは違っていた。

 もちろん、効かない。
行く度に打って貰う、止血剤の静脈注射も、全然効かないし、以前の発症から年数が経っているので、カルテも残っていない。

 けれど、薬剤師さんが憶えていた。
(最初からこの人に聞けば良かったのだが)
 小さな診療所のこと、私以外に、その薬を使う人も無く、以前も、仕入れて貰ったのだった。


 で、診療所にある限りの薬を飲み干した頃、何が良かったのか、いきなり下血が止まった。
効果のほどはともかく、再発するのも怖いので、その後も、ビール酵母は飲み続けている。
 が、その後も、イライラや疲れが酷いと、ソク、プチ下血。
脊椎は、亜脱臼性ナントカだし、全く、なんとかならないものだろうか。


 かといって、自分を疑わない無神経な人間にだけはなりたくないしなぁ〜
早いトコ、「アナタも出来る、クローンキット」とかの通販グッズが出来ないものか。
 ・・・イヤ、私のカラダを複製してみても、やっぱ、不健康なままか。


 遺伝子研究が進んだ今、病気の因子を取り除くことが出来ても、
「それは、生命の選択になるから倫理的じゃない」などと偉そうに言う人が居る。
「病気でも、一生懸命に生きている人が居る」だの、なんのと、キレイごとを言ってみたところで、本人や家族だって、病気より、健康体の方がいいもんね。

 「病気でも、生まれて幸せだ」・・・なんてセリフは、ただの欺瞞、イヤ、自虐趣味のMかも。
 
 この命を終えて、また、動物に生まれてしまうならば、今度は、もう少し、楽に生きられるように生まれてみたいものだ。
っていうか、今度は、植物とか、単細胞類の方がいいんだけど…
 なんにせよ、もう、早いトコ、人生終わりにしたいわ。 

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