9/6 1 夏去りて

 長い雨が上がると、思いがけない日差しが戻った。
陽は、数分戸外に居れば汗が滲むほどには強いけれど、もう、夏のそれではない。
 東の窓から入る日が、一気に低くなった。

 桜並木はすっかり色褪せ、葉もまばらになった。
一陣の風に、枯れ葉が、カサカサと音を立てながら路面を駆けていく。
 
 その背後の山では、ミンミン蝉やツクツクホウシが、心残りを叫んでいる。
「夏よ、私を置いていかないでくれ! 私は、まだこんなに歌えるのだから…」 
 そう聞こえるのは、それが私のキモチだからとは判っちゃいるが…


 葉の痛み具合が
時の経過を物語る


 春にはスミレが咲き、鶯が囀り、
初夏にはアザミが揺れていた

 今では、ススキが揺れるだけ
路面に散らばる落ち葉

桜が、裸になる日は近い


葛の花は盛りを過ぎ、マメ科特有の実が目立つ


葛の藪のなか、痩せたツリフネソウが咲いていた



初夏に白い花を咲かせたガマズミの実が、
まずまずの紅さになっていた

いくら鮮やかでも、初夏の花の方がいいに決まってるわい!



名前不明  黒紫の実


 オトコエシの花達


オトコエシはオミナエシの白花バージョン 
…それにしても地味過ぎる


林道入口付近、陽に透けた緑を仰げば、
真夏の色を保っているようだが、所詮、陽が見せる幻だ


夏の間に成長した蜘蛛が、枝の間に、大きな巣を張っていた


片隅では、ユウガギクが咲き始め、セセリチョウが吸蜜していた



薄紫色の釣鐘花 クサボタン キンポウゲ科



地上スレスレに這う花枝あり、1M近くに伸びる花枝も有り



↑左手前の場所に咲いているが、地味で小さな花なので、少し引けば全く判らない

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