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大銀杏黄葉

 昨日までの寒さに懲りて、地厚い婆シャツを着て腹巻に使い捨てカイロの重装備で出た。
日向の作業をしたら、1時間も経つと、汗が滴り落ちてきた。
 この時期に汗?

 一瞬、風邪の熱汗かとも思ったが、実際に暑い。
久々の汗が、過ぎ去った夏を思い出させ、微妙に懐かしい気分になった。

 この陽気のせいか、いつもの泥化するような疲れが来なかったので、町内の銀杏を見に出かけた。
色付いた銀杏が、時折、思い出したように、バラバラと散る。
 境内に射す木漏れ日さえ、穏やかな日だった。




「フレイヤが…」? 雰囲気第一、小さいことを気にしない!



樹齢500年を超すといわれる老木は、何年か前、落雷で頭頂部の枝が折れ、建物の屋根に突き刺さったそうな。
その時、頭頂部を切り揃えられ、再び生えてきた枝が現在の姿を造っているとか。
(後述の爺の話より)

↓は、その時の修繕跡


 木に対し、境内は狭いので、どこから見ても木の全体像は拝めない

視線を上げていくと、

こうして↓木が空を囲んだような状態になってしまい、隙間から小さな空が覗くのみ


時期が過ぎたのか、生らなかったのか、今年は地雷(ギンナン)が少なかったが、やはり1個は踏んでいた。
乗車時に気付き、トランクに載せたペットボトルの水で靴底を洗った。
爺曰く「温暖化だから…」  イヤ、私の想像では老木過ぎるのだと


どうでもいい撮影余記

 現場へ着いて数分、どこかの爺が「おい、今日はカメラマンか?」と話し掛けてきた。
「今日は」=そうでは無い時を知っている=私を知っている人…?
 …誰だっけ? 全然判らん。 

 近所のオヤジだと、後々気まずいから、ここはテキトーに相手しとこう。
あやふやな薄笑みを浮かべ、明るいはっきりした声で「こんにちは!」 
 我ながら、こういうときの好印象度態度には、絶対的といってもいいくらいの才能がある。
(要するに、私は嘘つきなのである)
 

 自慢じゃないが、私は、極め付けに人の顔の憶えが悪い。
なにしろ、数か月付き合った彼氏ですら、確実には判別できないほどだ。
万一、恋人の遺体確認とかの事態になっても、「う〜ん… よく判りません」てなことになるだろう。
 
 待ち合わせ場所には早目に行き、相手に見つけて貰う=時間に几帳面と曲解される=相方幸せで結果オーライ
自慢じゃないが、過去に飼っていたオカメインコの顔は、ちゃんと判別できていた。

 何気ない会話の中、頭をフル回転させ、相手の素性のヒントを探る。
結果、爺は、全く知らない人だった。
 思い出せないハズだよ…
 
 爺、紛らわしい声の掛け方すんなよ。 ってか、基本的な日本語がちげーよ!

 彼の爺曰く、
「陽が西に傾くと、銀杏に西日が当たり輝き始める。
自分は、いつもこの時間を狙って撮りに来るから、
アンタも待っていろ。」

 そう言われても、元がこういう場所でそ?
西日が当たる時に撮っても、全体像が入らないし、
私は、こういう時は、地面を主にすることが多い。

 早く帰らないと、女は何かと忙しいのだ。
それより、体力が底を着くのが怖い。

 今日は、暖かかったので、思い切って、
車の4分の3をコーティングした。
勢いで全部やってしまおうとかも思ったが、
残り4分の1で1週間寝込んだら洒落にならない。

で、15:08頃、ここを後にした。
(滞在時間30分ほど=私にしてはかなり多い)



16:26 向かいの山頂に残る陽が外れようとしている


16:52 ふと外へ出ると、薄闇迫る空に、白い満月が浮かんでいた
カメラでは画が暗いが、人の眼には、山の紅葉も判る明るさだ
ああ、今日は満月なのか… ずっと天気が悪くて月どころじゃなかった
  
名月の頃と比べると、出てくる方角が45度以上も東寄りへずれていた

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