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ウバユリ

 薄暗い林の中、背の高い花が立ちつくす。
大きく、緑っぽい花は、なんとなく、幽霊っぽい感じもするが、
これでもユリの仲間なので、傍へ寄ると、ほのかな芳香が漂う。

 「ウバユリ」 なんとなく、名前に失礼な意図を感じるのは私だけか。
そういえば、テッポウユリも、今くらいの時期に咲くハズ。
 もう、晩夏なんだなあ…


日陰が好きなのか、山裾の薄暗い場所に咲いていることが多い

 田舎では、自宅裏山裾に墓スペースがあったりすることも珍しくは無い
道路際の山裾に咲くから目に付きやすい=個人所有地の墓はそういう場所に作る=墓の傍に咲く花
 …ってことで、なんとなく、不気味なイメージがあるのかも知れない

 春頃出る葉は、ユリには程遠い大きさと形で、大型の花が咲くことを予測させる
続いて出る花穂は、じりじりと成長していき、晩夏に入る頃、ようやく開花する

 花時になると、葉は、虫に食われたり、他の植物に覆われてしまったりして、
その存在を感じさせなくなっている


 花の形はテッポウユリと同じ
 筒状の部分がイヤに長いが
こんな具合に、葉が全く無いように見える 
 花の中は、緑を帯び、暗紫色の斑点がある

 全体の印象としては、白というより緑っぽい


 河川敷では、オオハンゴンソウが咲き乱れている
右手の桜並木では、ひっきりなしに、アブラゼミやツクツクホウシが鳴いている
 
 アブラゼミは盛夏から鳴く蝉だが、ツクツクホウシやミンミンゼミは、晩夏から鳴き始める蝉だ
ミンミンゼミが、時を惜しむように夜通し鳴き続け、その声が耳の奥にこびりつく頃、夏が終わる
 右側のオレンジ色は、オニユリ
 遠くの稜線に積乱雲が湧いてきた





あちこちで、タマアジサイが咲き始めている



 午後6時、シラユキソウの向こうに
陽が落ちようとしている
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