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晩夏の花達2

 1週間ぶりに車を出した。
景色は、晩夏というより、初秋に近くなっていた。

 梢から降り注ぐ蝉しぐれに、アブラゼミの声は少ない。
ツクツクホウシとミンミンゼミが、夏を惜しむように叫んでいた。
 その声が耳の奥にこびりつき、こだまし続けていて、実際に蝉の声がするのか、脳内再生なのか区別がつかない。

 そうして、ある日、ふと気が付くと、あれだけ鳴いていた蝉の声が全く聞こえなくなっている。
その頃には、辺りは秋一色に染まり、木々は長い眠りにつく。

 クサボタンがあちこちに咲いている
蔓が絡む姿は、初夏のテイカカズラと似ているのに、爽やかさよりも淋しさが強いのは先入観のせい?





ここのは、成長し過ぎて土台を無くし、垂れ下がっている



ウワミズザクラの実は、紅いを通り越し、黒くなっている


 クサボタンの花はあっても、
初夏のように、アゲハ蝶は集まらない
 既にシーズンを過ぎたのだろうか

 地味系なイチモンジ系や、シジミチョウばかり
ノイバラの実が膨らんでいる




桜舞っていた並木は、妙にスカスカになっている
初夏の頃の、日ごとに鮮やかになっていく様とは、なんたる差だろう

ひと夏を過ぎ、ボロボロになった葉は、もはや、落ちるのを待つばかり

そして、その脇にはススキの穂が揺れる


 辺りの草むらを探すと、
ゲンノショウコが1輪咲いていた
 ノアズキの黄色い花も


並木奥の斜面を覆う雑草は、主に葛の葉が占める
この、手の付けられないような藪が、あとひと月もしたら、全て枯れ野となってしまうのだ


 毎年、見る度、種類判別に悩む花
「シロヤマギク」?
 花は1センチ強くらいで、
葉は、菊科特有の形をしていない



道路脇を飾るサルスベリ 

剪定されてはいるだろうが、この大きさで開花するということは、
多分、1才タイプの小型種と思う


 少し前に通った時には咲いていなかったが、
いつもの巨木サルスベリが咲いていた

 どうだろう
100年とは言わないが、
50年くらいは過ぎていそうだ

 個人宅で、この木を、
こんなにデカくさせる人も珍しい


 他所様の家の前なので、いつも、辺りを窺って、チャチャっと撮ってくるんだが、
今日は間が悪く、脇に作業をしている人が居て、車内から撮って、
間違えて私道へ入ったような顔をして、Uターンしてきた

 そういえば、県東部の「通称 サルスベリ街道」が見頃になってる時期だ
行きたいような、行きたくないような…


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