8/3
夏の精誕生(油蝉羽化)
夏恒例の蝉羽化シーン
タイトルの日付けは8/3になってはいるが、実は、先月末29日に撮ったものだったりする。
蝉の羽化は、鳥などの天敵から身を守るため、深夜から早朝に掛けて行われる。
成熟した幼虫は、薄暗くなった夕暮れ時、地中から地上へ向け、穴を掘りながら進む。
そうして、ようやく地上へ出ると、今度は、羽化の場所を探す。
誰に教えられることもなく…
小さな幼虫には、とてつもなく長い旅だ。
休むまもなく、羽化が始まる。
7年もの間、暗い地中で凄し、たった一度のチャンスに臨む。
夏の、早い夜明けが来る前に…
夕方の散歩道、薄暗い林の中、ふと脇を見ると、ヨモギの茎に蝉の抜け殻がついている。
…と思ったら、それはモゾモゾと動いていた。
殻ではなく、身が入ってるのだ。
それは、たった今、地中から出てきた幼虫だった。
ここで会ったが百年目! 連れ帰って撮影だ!(←蝉には迷惑でしかない)
帰り道、そこらに生えている菊芋を引っこ抜き、蝉の足場としてペットボトルに挿したものを、タンスの前に設置した。
室内の灯りを消し、食事を済ませてみれば、もう羽化が始まっているではないか!
(出遅れてるし)
19:19 割れ目から背中を出していた蝉は、 三脚の準備をしている間に、ここまで出てしまった |
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19:29 ここまでは、割と早く進む |
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しかし、ここから先が長い! 脱力した蝉は、ぶら下がったまま動かない 体力の回復を待っているかのように |
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19:41 ようやく全身が抜けた |
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あっというまに羽が伸びる | |
19:52 ほぼ完成 |
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透き通るような薄緑色の体が美しい が、そのときは長く続かない 「夏の精霊」と呼ばれる所以 |
20:25 うっすらと色がついた 羽はまだ柔らかくて飛べない この状態で落下したら、羽が変形してしまう 自然界では命掛けだ |
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21:11 夏の精は、もう居ない 翌朝、完全に色づいた(?)蝉を開放した ちなみに、この個体は雌だった |
うんちく
自然界での蝉の羽化は、まず、人目につかない。
タマタマ目に付いたとしても、私には、蚊の攻撃を受けながら、二時間以上も待機するような根性は無い。
だから、地上に出てきた幼虫を連れ帰って撮る。
さて、その、羽化寸前の幼虫は、どこでどうやって調達するか?
まず、「蝉の生る木(蝉が沢山居る木のことね)」を探す。
蝉の居る地域なら、神社の境内とか、並木道とか、自宅の庭とか、至って身近な場だ。
蝉は、木の中に産卵して短い命を終える。
卵から孵った幼虫は、自分で木を降りて、地面に穴を掘って地中へ潜り、その木の根から樹液を吸い成長する。
それが成熟すると、また地上へ出てくるワケだ。
一応 室内羽化見物時の注意
1 室内を暗くする
2 幼虫の足が掛かりやすいような場所を選んで留める(網戸の網などがいい)
幼虫は、どこまでも登ろうとするので、足場を無くしての落下に注意
3 動かなくなったら、羽化の場決定なので、構わない
幼虫捕獲ヒント
こんな木の周りを観察する
木の周りには、大抵、蝉の抜け殻がある | |
で、足元を見ると、こんな穴が開いている。 これが、幼虫が出てきた穴だ こういうところには、幼虫が生息している 幼虫は、個々に出てくるので、 開いてる穴を狙ってもダメ |
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ちなみに、穴の大きさは、これくらい 油蝉の抜け殻と比較 後は、タイミング次第 目次へ戻る |
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